メディアがつくる世界を読み解く力vol.147(令和7年2月号)
テレビや新聞だけでなく、インターネット、SNSなどのデジタルメディアが、私たちの生活にとって身近なものになっています。それらのメディアにより、情報に簡単に接することができる一方、その情報に含まれるメッセージを見極める力がないと、偏った情報に踊らされる危険にさらされてしまいます。メディアがつくる世界を生きる上で読み解く力を考えてみましょう。
情報の背後にあるものとは?

令和6年の能登半島地震では、救助を求めたり被害状況を伝える多くの情報がSNSで発信された一方、多くの偽情報も流通・拡散され、結果的に救命・救助活動に大きな支障が出たことが話題になりました。そういった情報の裏には、偽情報を拡散し、投稿数を増やすことで広告収入が得られるなど、送り手の別の意図の存在も指摘されました。
このように、メディアの情報には、事実とは異なるものや、送り手の巧みな意図が隠されていることがあります。
メディアリテラシーとは
メディアリテラシーとは目的や状況に応じて、それぞれのメディアの意味と特性を理解した上で、メディアの情報が正しいものか主体的に読み解き、使い分け、発信する力のことです。日々流れてくる情報に対して、誰が、何のために発信しているのか、関心をひきつけるためにどんな表現テクニックが使われているのか、その情報にはどんな価値観や視点が提示されているのか、どのような偏見が盛り込まれているのかなどを日頃から意識することが大切です。
男女共同参画とメディアリテラシー
「優しい笑顔で洗濯物を干すエプロン姿の人」、「凛とした表情で火事現場に向かう消防士」と聞いた時、私たちがイメージする人物は「女性」、「男性」どちらでしょうか。私たちは無意識にメディアによって作られた情報に影響され、偏った表現や固定化された性別分担意識を取り込んでいる恐れがあります。男女共同参画社会の実現のために、メディアリテラシーを高め、男女不平等な表現や女性蔑視の情報に気づく力を持ちましょう。
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更新日:2025年02月07日