身近にある暴力 DV 男女共同参画ミニ通信vol.48(平成28年11月号)

DV(ドメスティック・バイオレンス)は配偶者や恋人など親密な関係にある(あった)人からふるわれる暴力です。女性の4人に1人が配偶者から暴力を受けており、DVはとても身近にある人権問題です。DVは、殴る・蹴るといった身体的な暴力だけではありません。暴言や脅しなどによって被害者の人間性や尊厳をくだく、行動や交友関係を制限して自由や人とのつながりを奪う、同意がなくてもセックスを強要する、お金を持たせず行動や自尊心を奪うなど、DVはさまざまな形で行われます。

なぜ逃げないのか

DVでひどい目にあっているのになぜ被害者は逃げないのだろうと、疑問に思ったことはありませんか。
DVは、暴力という方法を用いて被害者を意のままに支配することです。たとえば、加害者は、視線ひとつ、咳払いひとつで被害者をコントロールします。物理的には逃げられる状況でも、加害者の顔色を見ながら生活せざるを得なかった被害者は、自由には動けません。これはDVという異常な状況におかれた人にみられるきわめて正常な反応で、その人が弱かったためではありません。
身近で大切な人から否定され暴言や暴力を受け、人として軽く扱われることが続くと、人は誰でも自分に自信が持てなくなり、常識的な思考や判断がしにくくなるのです。

暴力はふるった人の責任

加害者は「愛しているから殴るんだ」「おまえのため」と自分勝手な理屈をつけたり、「自分を怒らせるおまえが悪い」と自分を正当化し、被害者を責めて自責の念を持たせたりします。また、時おり愛情をちらつかせて被害者を混乱させコントロールします。
しかし、どんな理由があっても暴力は100%ふるった人の責任です。他にも方法があるのに、暴力という方法を選んだからです。暴力をふるわれていい人などひとりもいません。

まず相談、一緒に考えましょう

暴力を受けていても「自分が我慢すればすむ」「恥ずかしくて誰にも言えない」と思う被害者は結構多いのですが、多くの場合、暴力は徐々にエスカレートしていきます。
何かおかしいと思ったら、気軽に相談できるDVの相談機関があります。相談することで自分の気持ちや考えが整理され、アドバイスを受けて何が問題で次に何をすべきなのかが明確になります。DVに苦しんでいる、身近な人がDVを受けていると思ったら、ひとりで悩まずまずはご相談ください。一緒に考えましょう。  

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更新日:2019年05月07日