令和2年度施政方針

令和2年度施政方針演説~令和元年度精華町議会定例会3月会議町長挨拶要旨~

1.はじめに

  精華町議会議員の皆さん、おはようございます。

  本日は令和元年度精華町議会定例会3月会議にご参集いただきまして、誠にありがとうございます。

  議会議員の皆様におかれましては、平素は町政全般にわたりまして、格別のご理解、ご協力を賜っておりますことに、心よりお礼を申し上げます。

  さて、「新型コロナウイルス感染症」につきましては、去る2月26日の政府の対策本部会議における安倍首相の発言にもありましたように、「今後1、2週間が、感染拡大防止の瀬戸際」とされ、当面、多数の方が集まる全国的な文化イベントなどについては、中止、延期又は規模縮小対応の要請がありました。

  また、その翌日、2月27日には、「全国すべての小学校、中学校、高校、特別支援学校について、3月2日から春休みまで臨時休校を行うよう要請する」との発言があったところでございます。

  こうした政府の動きを受けまして、この間、本町でも、新型コロナウイルス感染症対策本部を設置し、対応策を検討してきたところでございます。

  本町の対応策については、後ほど、副町長と教育長から、それぞれご報告を申し上げますが、町立小中学校の臨時休業への対応をはじめ、当面、3月15日までのイベントなどの中止や延期、または規模を縮小して実施するなどにより、感染拡大防止に努めてまいたいと考えておりますので、議員の皆様におかれましても、ご理解とご協力を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

  さて、本日は、令和2年度の当初予算案などをはじめ、新年度の町政運営全般に関わります諸議案を提出させていただく、重要な会議でございます。

  そこで、三原議長のお許しを得まして、議案提出に先立ち、令和2年度の施政方針として、町政運営にあたります私の所信の一端を、申し上げる次第でございます。

  昨年10月24日の初登庁以来、私は前木村町政を継承し、発展させよという町民の皆さんの信託を受け、町政のかじ取り役を務めて船出を始め、はや5か月が過ぎようとしています。

  この間、町内各種団体の皆さん、国や京都府で精華町がお世話になってきた皆さん、学研都市建設に関わる皆さんほか、多くの方々と意見を交わしてまいりました。

  木村前町長が長年築いてこられた信用を引き継ぐことは、容易なことではありませんが、皆さんからの大きな期待と篤い励ましを、しっかり受け止め、全力でお応えしたいとの思いであります。

  すべての施策は「精華町の未来のために」、私はそう考えております。

  私の公約の三つの柱、「学研都市のまちづくり」「子どもを守るまちづくり」「三世代が支え合うまちづくり」、これら公約実現に向け、全身全霊を傾け、まい進してまいりますことを、ここに改めてお誓いいたします。

2.基本認識

  それではまず、施政方針の前提としまして、町政を取り巻く内外の情勢に対する、私の基本認識を申し述べます。

(1)世界と日本の情勢について

  世界では、いま東西冷戦後の新たな対立軸として、米中対立が深刻さを増しています。

  我が国は、地政学的にこの対立軸から無縁でいることはできません。

  イランの核開発問題も、中東にエネルギー依存をする我が国経済を考えますと、他人事では済まされません。

  朝鮮半島については、とりわけ韓国との友好関係の発展に向け、感情的にならず、冷静な対応が求められます。

  極東アジアに位置する我が国が、平和を求め、いのち輝く未来社会に貢献し、世界から尊敬を集める国であってほしい、そのように考えます。

  一方、国内を見ますと、政治不信がさらに進んだのではないかと危惧いたします。

  目まぐるしい国際情勢の変化を横目に、この間、国会は何を議論してきたのか、大いに疑問に思わざるをえません。

  昨年の消費税増税をなんとか乗り切ることができるのだろうかと、多くの国民が心配していたところを、新型コロナウイルス感染拡大の危機が、世界経済を、そして日本経済を襲いつつあり、オリンピック開催への影響も懸念せざるを得ない状況にあります。

  このように、令和2年度の世界と日本は、決して楽観できる状況にはありません。

(2)学研都市建設は最終段階へ

  一方で、学研都市精華町に目を向けますと、悲観すべきことばかりではありません。

  我が国の知の拠点であります国立国会図書館関西館では、新たな書庫棟が完成し、収蔵能力はこれまでの600万冊から1100万冊へと、ほぼ倍増するとのことであります。

  旧私のしごと館であります、京都府のけいはんなオープンイノベーションセンターは、いまやロボット技術を競う大会や、子ども向けの産業見本市など、ものづくりの多彩なイベント開催地としても、定着してまいりました。

  長年の課題となっていた、けいはんなプラザ北側のセンターゾーンの土地活用も進んでいます。

  そして、令和2年度には、学研狛田東地区での京阪電鉄不動産株式会社のクラスター開発がいよいよ始まります。

  学研都市精華町は、いよいよ最後のクラスター開発を迎え、学研都市建設も最終段階に入ろうとしています。

  昨年の就任後の所信表明でも申し上げましたが、これまで精華町では、第一段階として「学研都市をバネにしたまちづくり」で新旧格差のないまちづくりを実現し、「学研都市を活用したまちづくり」でこの少子高齢化時代にあっても税収増を実現し、住民サービスを落とさず町政推進を図ってきました。

  そして、いま学研狛田地区の開発を目前に、精華町はまち全体を学研都市として完成させる段階に差し掛かってまいります。

  しかしながら、これからが大変であります。

  まず、未だ財政的自立を実現できる見通しが立っていないことであります。

  何よりも、産業集積が不十分であります。

  そして、京阪奈新線延伸のめどが立っていないだけでなく、せっかくの急行停車化を果たしている近鉄新祝園駅とJR祝園駅周辺の土地利用も不十分であり、人口の社会動態が止まりつつあり、人口減少傾向が始まっていることです。

  このまま閉鎖型のまちとして少子高齢化が進むと、人口減少は止まらずに、まちの活力が失われます。

  丘陵部に新たな人口定着を図らないのであれば、これからの人口政策の見直しとそれに見合う都市計画の検討は急務であります。

(3)子どもを守る精華町の子育て環境

  少子化の流れは日本社会全体の課題であり、国も地方も政策を総動員して対処する必要があります。

  外出しようにも赤ちゃんの泣き声がうるさいと周囲に迷惑がられ辛い思いをしたとのお話を聞くたび、この国の未来に暗いものを感じます。

  昨年の町長選挙戦を通じて、女性の皆さんの温かい声援をいただいたことは、大きな励ましとなりました。

  子どもを守るまちづくりの「1丁目1番地」の私の公約に掲げた中学校給食が子育て世代にとってどれほど大きな課題となっていたのか、強く実感いたしました。

  中学校給食を最も早期にかつ確実に実現しうるのは杉浦だと、期待をしていただいたことを、ひしひしと感じました。

  精華町では、健やかな子どもの成長を願って、大変な労力をかけてすべての新生児及び産婦を訪問指導するという取り組みを、もう20年以上も続けています。

  母子保健の充実はもちろんのこと、精華町では、各部門が連携し、児童虐待やいじめ・不登校を無くそうと、子育て家庭に寄り添い、傾聴、共感をし、そして必要な支援に繋ぐという基本姿勢を大切に、子育て支援施策を積み重ねてまいりました。

  精華町で子どもを産み育てたい、そう思っていただけるよう、子どもを守るまちにふさわしい子育て環境の充実に努めていきたいと考えています。

(4)高齢者が元気に活躍できる社会

  精華町における高齢化の進展は加速を続けています。

  以前から想定されていたことですが、ここ数年、高齢者の医療や介護の給付費は増加の一途を辿っています。

  しかし、私は精華町に限っては高齢化の進展を悲観ばかりはしておりません。

  私を含む団塊の世代は、たくさんの方々が、社会で元気に活躍しておられます。

  働いている人、社会貢献活動をしている人、趣味に忙しくしている人、多くの皆さんが健康に努め、いきいきと暮らしておられます。

  精華町では、現在、健康寿命を延ばすため、町内47の事業者の協力を得て健康ポイント事業を推進しています。

  登録者数も既に2,000人となり、来年度には3,000人の登録を目指します。

  健康増進は、精華町のいのち輝く未来社会に欠かせない施策であります。

  私は、保健センターを核とした健康づくりの総合拠点整備にも道筋をつけたいと考えています。

3.基本方針

  こうした基本認識をふまえつつ、令和2年度施政方針は、私の公約実現に向け「精華町の未来のために」必要な施策に重点を置き、第5次総合計画の体系に基づいた次の四つの基本方針として、町政を進めてまいります。

  なお、令和2年度の主な事業につきましては、後ほど、当初予算の提案理由の説明において、副町長からその概要を説明させていただきます。

(1)活力あふれ魅力ある学研都市のまちづくり方針

  第一の方針、「活力あふれ魅力ある学研都市のまちづくり方針」では、先ほども申し上げましたが、まずは順調な企業立地を背景とした、学研都市ブランドの高まりによる新規立地需要に対応するため、学研狛田東地区の令和2年度中の事業化を促進します。

  けいはんなプラザ周辺のセンターゾーンについては、関係機関と連携し、宿泊施設、温浴施設、研究開発型産業施設の円滑な立地を誘導します。

  間もなく換地処分を迎える狛田駅東特定土地区画整理事業に関連するアクセス道路の整備を積極的に推進し、踏み切り移設や駅舎の整備、商業施設の誘致を促進します。

  市街地整備では、学研狛田東地区に続く、近鉄不動産株式会社による学研狛田西地区の整備をはじめ、山手幹線沿線の菅井西・植田南地区における地元の取り組みを支援するなど、早期事業化を促進します。

  人口政策の見直しと新たな人口定着地区の検討に向け、都市計画マスタープランの中間評価を行うとともに、令和3年度からの取り組みを予定している第6次総合計画策定に向けては、まちの将来像を考える機会としての職員研修の実施などを通じた職員の意識醸成を図ります。

  交通網の整備では、国道163号精華拡幅をはじめ、京奈和自動車道の4車線化を促進するとともに、生駒市の学研高山地区と精華・西木津地区とを結ぶ学研連絡道路及びその周辺整備、さらには、生活道路の改良や道路照明のLED化、橋りょうの耐震化などに取り組みます。

  京阪奈新線延伸については、大阪・関西万博の開催を好機と捉え、京都駅から学研都市を経由して夢洲まで直結させる新路線の実現に向け、人口政策の見直しによる沿線開発の検討も含め、京都府や関係機関と連携し、早期実現の機運を高めてまいります。

  リニア中央新幹線の学研都市・京都府域への中間駅設置や北陸新幹線の早期整備をはじめ、JR片町線の複線化、鉄道駅のバリアフリー化を国や関係機関に働きかけてまいります。

  こうした学研都市の建設推進にあたっては、引き続き、京田辺市や木津川市との三市町行政連絡会の枠組みを中心に、学研都市の広域的連携の先導的役割の発揮に努めてまいります。

  地域創生の取り組みでは、「SEIKAクリエイターズインキュベーションセンター」を拠点に、「科学のまちの子どもたち」プロジェクトの推進やサブカルチャーなどの創作活動の支援に取り組むほか、観光農業の推進や新たな特産品の開発と普及、山城地域12市町村や東京都渋谷区と連携した広域的観光事業に取り組みます。

  ふるさと納税特設サイトを活用し、特産品のPRやふるさとの魅力発信に努めるほか、スマート農業技術導入支援による担い手の育成や、(仮称)森林管理保全指針の策定などに取り組みます。

  老朽化が進んでいる町営住宅については、建て替えに向けた基本設計に着手します。

(2)安全・安心で健やかな暮らしのまちづくり方針

  第二の方針、「安全・安心で健やかな暮らしのまちづくり方針」についてであります。

  地震や台風などによる大規模自然災害発生のリスクは、全国的に高まりつつあり、今後発生の可能性が高いとされる南海トラフ地震への対応も含め、町民の生命と財産を守るため、国の国土強靭化施策など有利な補助制度も活用しながら、可能な限り、防災・減災に努めてまいります。

  引き続き、老朽化した集会所の改築や大規模改修に取り組むほか、災害時の指定避難所におけるWi-Fi(ワイファイ)整備や、町民向け防災情報配信システムの充実に取り組みます。

  「雨に強いまちづくり」では、浸水被害防止のための排水路整備や雨水路整備に取り組むほか、農業用ため池の防災対策に着手します。

  特に、長年の課題となっていた祝園西一丁目の浸水被害を防止するための抜本対策としての、新川の用水・排水分離工事を実施します。

  NET119緊急通報システムの導入や救急安心センター事業の共同導入による通報・相談体制の拡充、消防車両の更新などを通じて、消防・救急体制の強化を図ります。

  高齢者や障害のある人などが住み慣れたまちで自分らしく安心して暮らせるよう、引き続き、社会福祉協議会と連携し、多様化する福祉ニーズに対応するため、絆ネットワークの確立を目指すほか、専門職と地域住民の多職種連携を通じて、誰もが活き活きと暮らせる地域共生社会づくりに努めます。

  子育ての分野では、幼児教育・保育の無償化に対応するとともに、引き続き、保育所における待機児童ゼロの堅持を目指します。

  町民の皆様と協働した健康増進運動を展開することにより、介護や医療にかかる給付費の伸びと住民負担の増加を可能な限り抑制するとともに、保健センターを核とした健康総合拠点施設の整備に向けては、引き続き財源確保に努めます。

(3)未来をひらく文化と環境のまちづくり方針

  第三の方針、「未来をひらく文化と環境のまちづくり方針」では、まず「人づくり」の基礎となる教育の分野で、私の選挙公約であり、「1丁目1番地」の施策でもある中学校給食の実現に向け、防災食育センターの実施設計に取り組みます。

  また、学校エレベーターの耐震化やプールの改修に取り組むほか、令和2年度から複数年をかけて、トイレの洋式化や教室への大型モニター設置を進めます。

  さらに、国の「GIGAスクール」構想の実現に関する令和元年度の国の補正予算事業を活用し、町立小中学校における校内通信ネットワークの整備とあわせ、児童・生徒用の端末を段階的に整備し、「1人1台環境」を構築します。

  引き続き、子どもたちの目覚ましい活躍をさらに後押しするため、吹奏楽の楽器整備など、部活動への支援を行います。

  総合教育会議を通じて、教育委員会と私が連携し、悩みや課題を抱える児童・生徒一人ひとりに寄り添った教育の実現を目指し、いじめ防止対策や特別支援教育の推進を図るなど、「こどもを守る町」にふさわしい教育のまちづくりを進めてまいります。

  一方、町内のスポーツ振興と学研都市精華町のPRを目指し、東京2020オリンピック聖火リレーを実施します。

  山城人権ネットワーク推進協議会などを通じて山城地域の市町村と連携し、誰もがいきいきと自分らしく、笑顔で暮らすことができるよう、「精華町第2次人権教育・啓発推進計画」に基づいた施策を展開します。

  環境の分野では、次期環境基本計画の策定に取り組むとともに、引き続き大谷処理場の大規模改修にかかる負担を行います。

(4)自立を目指した協働のまちづくり方針

  第四の方針、「自立を目指した協働のまちづくり方針」では、まず重大事件等再発防止策として、内部統制体制整備に着手するとともに、入札監視委員会の設置などにより、透明で公正な入札制度の運用を目指します。

  各公共公益施設の長寿命化を図るとともに、老朽化が進んでいる役場庁舎6階の設備改修などに取り組みます。

  「せいかまちづくり塾」の運営などを通じて、地域公共人材の育成や住民主体の公共的活動を促進します。

  相楽地域における広域的課題については、相楽郡広域事務組合の枠組みで連携し、その解消に努めてまいります。

4.むすびに

  以上、私の施政方針について、説明させていただきましたが、令和2年度の予算編成では、一般会計の当初予算規模は、142億円となり、後ほど予算提案で詳しく説明申し上げますとおり、昨年度と比較して、9億6,000万円、7.3パーセントの増加となっています。

  6つの特別会計の合計では、当初予算規模は、117億3,831万9千円となり、昨年度と比較しまして、2億4,977万9千円、2.2パーセントの増加となっています。

  以上、7会計合わせて、259億3,831万9千円となっています。

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更新日:2020年03月02日