

精華町には、音楽を愛し、地域とともに歩むふたつのアマチュア音楽団体があります。ひとつは、結成15周年を迎える「吹奏楽団ベリーズけいはんな」。もうひとつは、30年の歴史を誇る「けいはんなフィルハーモニー管弦楽団」です。どちらの団体も、音楽の楽しさや感動を届けたいという想いのもと、日々練習に励み、演奏会の開催や地域イベントに出演するなど、積極的に活動を続けています。
今回は、ベリーズさんとけいはんなフィルの皆さんにご協力いただき、「まちの音楽家たち」にスポットを当て、練習の様子や団員の声を取材させていただきました。音楽のチカラが、まちに元気と笑顔をもたらしていることを、きっと感じていただけるはずです。
取材に伺った日は、「精華町子育て支援センター開設20周年記念イベント」のゲストとして、演奏を披露したベリーズさん。この日は未就園児の親子が多く来場していたこともあり、ディズニーメドレーや手遊び・リズム遊びの曲、さらにアンパンマンやばいきんまんまで登場するなど、みんなが一度は聞いたことのある親しみやすい楽曲が中心のプログラムでした。
知っている曲が多かったこともあり、会場は終始なごやかな雰囲気。お母さんや子どもたちは一緒に踊ったり、手拍子をしたりしながら、笑顔で音楽を楽しんでいました。ベリーズさんは、普段から幼稚園・保育園、高齢者施設などでの演奏依頼も多く、聴く人の年齢や雰囲気に合わせてプログラムを工夫しているそうです。だからこそ、誰もが楽しめる演奏ができるのだと感じました。
発足時は約30名で活動を開始し、現在は57名が所属。年齢やライフスタイルの異なるメンバーが協力し合いながら、充実した音楽活動を行っています。
団長の廣瀬佳恵さんは、「コロナ禍の影響で、しばらくの間は施設などからの出演依頼が大きく減り、演奏の機会そのものが限られてしまう時期が続きました。ようやく最近になって、また少しずつ、地域のイベントや福祉施設などからお声がけをいただけるようになり、メンバー一同、とても嬉しく思っています。そして、先日開催した15周年記念コンサートも、無事に終えることができて、今はほっとした気持ちと、支えてくださった皆さんへの感謝の気持ちでいっぱいです」と語ってくれました。
ベリーズさんでは、現在多くのパートで団員を募集しています。実は、廣瀬団長ご自身も中学でアルトサックスを吹いていて、8年のブランクを経て再び音楽を始められたそうです。
「ベリーズの魅力は、ブランクがあっても音楽を再開して参加できるところ。メンバーの中には、何十年ぶりに楽器を手にしたという方もいらっしゃいます」とのこと。吹奏楽やオーケストラの経験がある方なら、年齢や性別を問わず、どなたでも参加可能です。興味のある方は、問い合わせてみてはいかがでしょうか。
節目となる30周年を迎えた「けいはんなフィルハーモニー管弦楽団」は、精華町を拠点に活動する本格的なクラシックオーケストラです。アマチュアの団体であることから、メンバーの多くが本業を持ち、仕事と両立しながら音楽活動に励んでいます。
学校の音楽の先生や自宅でバイオリン教室を開いている方など、音楽に携わる方もいれば、まったく異なる分野で働く人など、団員の職業は実にさまざまです。多彩な背景を持つ人々が集まり、それぞれの経験を重ね合わせながら音を紡いでいく。その姿こそが、けいはんなフィルの音楽の魅力を形づくっているのかもしれません。
けいはんなフィルでは、毎年6月と12月に「けいはんなホール」で演奏会を開催しています。しかし、あえて“定期演奏会”という言葉は使っていません。「お客様に聴いていただく音楽は一期一会。一回一回の演奏会にすべてをかける」ーーその信念は、創団から今日まで、変わることなく受け継がれています。
昨年12月には、シェイクスピアの作品にちなんだ序曲を集めた演奏会を開催。チャイコフスキーの「ロミオとジュリエット」や、メンデルスゾーンの「真夏の夜の夢」など、物語の世界観を鮮やかに描き出すプログラムで、観客を魅了しました。
演奏会では、誰もが知っている有名なクラシックだけでなく、あまり知られていない“隠れた名曲”も積極的に取り上げているけいはんなフィル。副団長の山田祥孝さんは、「“初めて聴いたけれど、すごく良かった”という感想をいただくこともあり、そうした出会いをお届けできるのも喜びのひとつ。幅広い選曲でたくさんの拍手をいただけることが、演奏者にとって何よりの励みになっています。これからも、精華町をはじめとした地元とのつながりを大切にしながら、音楽を届けていきたい」と熱い想いを語ってくれました。
その想いが込められた次回の演奏会は、6月14日(日)、けいはんなホールにて開催予定です。モーツァルトの歌劇「魔笛」序曲をはじめ、ソプラノ歌手をお招きして多彩なプログラムが用意されています。ぜひ、演奏会にぜひ足を運んでみてください。
取材に伺ったこの日は、「ライブラリーワーク」と呼ばれる活動日。知っている曲も初めて見る楽譜も、その場で音を出して楽しむというスタイルで、団員以外のゲスト奏者も多数参加されていました。実は、新たな団員を募集するという目的も兼ねているそう。「サウンド・オブ・ミュージック・メドレー」などの演奏を通して、純粋に音楽を楽しまれている様子はとても印象的でした。
2人の息子を育てながら、ライターとしてのキャリアは30年。書籍やWEBなど、幅広いジャンルの執筆に携わる。最近は、1日カフェの運営や脚本の勉強にも挑戦中。モットーは「気になったら、とりあえずやってみること」。
精華町では町内外の皆様からの写真の応募をお待ちしています。
※上の写真は町民の皆様から送っていただいた「みつけた(みつける)町の風景」の写真です。