想念寺(そうねんじ)

応永33(1426)年、または、永享3(1431)年、総念により創められたという。享保15(1730)年に焼亡、同18(1733)年に復興された。明治7年、同地の法興寺の仏像を移した。

阿弥陀如来坐像(本尊):1躯

像の作風から、室町時代の宿院仏師の作と推定されます。頭部を体部に結合する首枘(くびほぞ)の内刳(うちぐ)り面に、『[   ]保[     ]辛亥年十月吉日』という墨書銘があり、これが室町時代の年紀でないとすれば、修理銘であると推察されます。

 

木造薬師如来坐像(薬師堂本尊):1躯[京都府暫定登録文化財]

平安時代後期(10世紀末)の作です。明治に合併された法興寺の旧本尊かとも考えられます。高さは52センチメートル。螺髪(彫出)をあらわしますが、肉髻珠・白毫などは認められません。左掌に薬壺を載せ、右手は施無畏印を示しています。一木造に漆箔で、頭・体部(両手の上腿部を含む)を一材から彫出し、両足部は別の一材を寄せています。背面から背刳(せぐ)りを入れますが、蓋板は欠失しています。両足部は、像底から内刳りを入れています。右手襞先、左袖、左手先および薬壺は後補となっています。

 

この他に、いずれも江戸時代作の薬師堂脇壇の不動明王立像。地蔵堂本尊の地蔵菩薩立像。また、正徳5(1715)年銘の鰐口などを蔵しています。

 

<所在地> 精華町大字下狛小字里垣内44番地

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更新日:2021年01月27日