DV防止啓発コラム4 「世代間で受け継がれる性的役割意識の考え」

毎年11月12日~25日は「女性に対する暴力をなくす運動」期間です

男女平等社会が進む中、性的役割分担が変わってきています。男性が積極的に育児や家事に参加し、女性が社会で活躍する姿も数十年前に比べれば多くなってきたことでしょう。ですが社会の中で、「女は男の言うことに従うもの」というような考えが全くなくなっているわけではありません。

特に家族間では、世代を通して引き継がれてきた性的役割意識は、簡単に新しいものには変換されません。私たちは子どもの頃、間近で家族間のやりとりを目にしています。そこで、父親と母親の関係性を見て自然に性的役割意識を学んでいます。そして家族内で起きていることが、例え一般的にゆがんでいる関係性であっても、子どもはそれを当たり前として育ち、家族や性的役割に対しての価値観を構築します。

人によっては、成長し外の環境に触れることで、自分の家族で起きていたことに疑問を感じ、それまでの価値観から脱却する人もいるでしょう。または、自分が理想とする温かい家庭を育もうと模索しながら努力されている方も多くいることでしょう。

ですが…

子どものころに目にした両親またはその役割を担っていた人たちの人間関係の構図は、子どもながらにその後ろにある社会全体の縮図として学び、その後の人生に大きな影響を及ぼすのです。

子どものころに学んだ家族や性的役割についての価値観は、それまで生きてきた証でもあり、その価値観を否定されるようなことがあれば、自分の人生を否定されたと感じることにもつながってしまうことがあります。DVの加害者対策が難しいのは、このようにその人が生きてきた証である価値観を根本から見直していかなければならない点にあるのではないでしょうか。性的役割意識はその時の社会背景も大きく影響します。私たち一人ひとりがDVを生み出す社会をつくらないような意識を持つことで、社会は少しずつでも変わっていくのかもしれません。

 

DVは我慢せず相談しましょう。パープルリボンは女性に対する暴力反対を意思表示するシンボルマークです。
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更新日:2019年03月26日