春日神社(かすがじんじゃ)[菱田地区]

春日神社 (菱田宮川原)

由緒は不詳ですが、室町時代初めの建立といわれる本殿のほか、慶長9(1604)年銘の鉄釜や、元和6(1620)年銘の絵馬などが伝わっており、その歴史の古さが推定されます。
 

本殿:1棟[重要文化財]

社伝によれば、奈良市の春日神社若宮社殿を拝領したと伝わっています。室町時代初めの建立で、天明元(1781)年、文政7(1824)年、明治7年の修理銘札があります。斗栱(ときょう)のあいだにある蟇股(かえるまた)は、この時代の基準的な作例です。
 

繋馬図絵馬:2面(白馬図1面・黒馬図1面)[町指定有形民俗文化財]

江戸時代初期の元和6(1620)年8月に、白馬図黒馬図を1対として奉納されたものです。精華町内に現存する絵馬としては最古級の絵馬であり、奉納の年が明記された白馬図・黒馬図の2面が1対で揃って守り継がれてきました。

一般的に、日乞いには白馬図の絵馬、雨乞いには黒馬図の絵馬を奉納するのが通例であり、白馬・黒馬の両図を1対として奉納することで、天候の巡りが順調に行くことを願ったものと考えられます。また、稲穂が実る前に風除けや豊作を祈る『八朔行事』との関連もうかがわれます。

 

この絵馬は、天気の順調な巡りと豊かな実りを祈願するために奉納されたもので、南山城地域の一農村の信仰状況を示す民俗資料として、貴重です。
 

:1口

口辺に慶長9(1604)年の鋳出し銘があります。
 

灯籠:1基

比例がよく、彫りも整っています。室町時代の作の可能性があります。ただし火袋は後補です。

 

<所在地> 精華町大字菱田小字宮川原58番地2

<連絡先>

春日神社(菱田宮川原)
春日神社繋馬図絵馬(白馬図)

繋馬図絵馬(白馬図)

春日神社繋馬図絵馬(黒馬図)

繋馬図絵馬(黒馬図)

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更新日:2022年08月10日