精華町第2次環境基本計画

精華町は、木津川やため池・田畑など、水と緑豊かな水辺空間をはじめ、緩やかな丘陵地の樹林などの自然環境で形成されています。

わたしたちは、「京都議定書誕生の地・京都府」において、これら水と緑の織り成す恵み豊かな環境の下で、生活を営み、文化や歴史を育んできました。また、関西文化学術研究都市としての新しい町並み・景観とのバランスのとれたまちづくりに取り組んでいます。

また、精華町では、2011年2月に「精華町環境基本計画」を策定し、環境日記に代表される環境学習の取り組みや、精華町環境プラットホームや年次報告書などによるパートナーシップの取り組み、新クリーンセンターの稼働などに伴う取り組みなどを進めてまいりました。

しかしながら、人口減少社会やライフスタイルの変化等を背景に、里山の荒廃や遊休農地の増加、食品ロスの問題、気候変動影響の顕在化による災害等の多発、海洋プラスチック問題など、身近な問題から地球規模の問題まで、環境に関する課題はますます深刻な状況となっています。

これらの課題を受け、国内外では、SDGsやパリ協定が採択され、国では、循環、気候変動への対応、生物多様性、環境教育等について法整備が進んでいます。国内でも2050年までに温室効果ガスの排出を実質ゼロにするカーボンニュートラルを達成するという脱炭素化の目標が掲げられています。

SDGsは、国、府、市町村、事業者、住民などあらゆる主体の目標であるとともに、「誰ひとり取り残されない」また、「統合的」に取り組んでいくことが重要とうたわれています。

さらに、SDGsの考え方も活用しながら、環境・経済・社会の統合的向上や地域の特性に応じて資源を補完し支え合い、地域の活力が最大限に発揮される「地域循環共生圏」の取り組みが提唱され、環境政策を進めるには、住民・事業者・住民団体等・行政のすべての人が主体となり、多分野と連携・協力しながら、長期的な視点に立った総合的な施策展開が求められています。

そこで、精華町環境基本計画が目標年次を迎えたことから、引く続き、精華町の環境に関する状況や住民・事業者等の環境に対する意見などを把握したうえで、精華町の特性を活かし、環境の保全と環境資源を利用した地域活性化をめざした将来の目標を定めるとともに、その実現に向けた施策を効果的に進めるための指針を示し、多様な主体による取り組みの推進と次世代への精華町の環境の継承を推進することを目的に、2021年3月に「精華町第2次環境基本計画」を策定しました。

計画の期間

精華町第2次環境基本計画は、2050年を見据えながら、2030年度を目標年度として策定しました。

環境像「環境交都・精華町」

精華町の自然の豊かさや、関西文化学術研究都市が立地する都市基盤、昔から培われた、すべての住民の知恵や関西文化学術研究都市の先端科学技術などの全体が相乗効果のもとで最適なバランスを保つことができるまちを目指します。

これらの考えを、「環境の恵み」、「人」、「知恵と技術」が入り混じり相乗効果によって最適なバランスが保たれるまちが精華町であるとし、「環境交都・精華町」を精華町の環境像として表します。

目標像

環境像は4つの側面を「目標像」として目指します。

1.【協働・環境学習】「人・社会・歴史文化」が未来を育むまち~環境“幸”都~

自然の恵みと人を育み継承してきた社会・歴史文化に感謝し、地域に関わるすべての人が地域の環境を守り、未来を大きく育むまちを目指します。

環境“幸”都の「幸」は、「さち・しあわせ・さいわい・繁栄」などを表します。

2.【生物多様性・安全】「里山・田畑・生活環境」を継承するまち~環境“恒”都~

地域に関わるすべての人が里地里山を守り、伝え、継承するとともに、人々が営み暮らしの環境を継承するまちを目指します。

環境“恒”都の「恒」は、「永遠であること・いつも変わらないこと」などを表します。

3.【資源・気候変動】「資源・エネルギー」が巡るまち~環境“康”都~

地域に関わるすべての人が資源とエネルギーを大切にし、資源とエネルギーを有効に利用するとともに、すでに起こっている、また起こりうる気候変動に備えるまちを目指します。

環境“康”都の「康」は、「健やか」などを表します。

4.【経済循環・創出】「環境・経済の循環」が興るまち~環境“興”都~

地域資源の活用や地域のつながりにより、地域経済が循環するとともに、地域資源を活用した生業を起こし、また、地域全体で精華町の魅力を発信していくまちを目指します。

環境“興”都の「興」は、「心に感じる楽しさ・おもしろみ」などを表します。

4つの側面は相互に関連するものです。これらの相乗効果のもとで精華町全体の環境の価値を高め、それによって、まちに新たな活力が生まれるなど、全体が最適なバランスを保つことができるまちを目指します。

リーディングプロジェクト

精華町の環境像・目標像の実現に向けて大きな効果が期待される、総合的かつ横断的な推進が必要な重点的に取り組む具体的行動をリーディングプロジェクトとして位置づけ、環境基本計画全体を実現に向けてリードする誘導的なプロジェクトとします。

本計画では、次の5つをリーディングプロジェクトとして掲げることとします。

1.次世代を育むプロジェクト

これまでの環境学習の取り組みを活かし、伸ばす取り組みを実施します。

また、事業者と環境学習とのつながり創出、地域内の事業者同士が知り合ったり、事業者と地域や地域団体が出会い、新たな活動の創出を生み出す場づくりを行います。

2.精華3C(チャレンジ・クリーン・クロス)プロジェクト

地域のすべての人が、地域の環境を守り、未来を大きく育むまちを実現するために、まちを美しくする活動を進めます。

また、環境に触れるきっかけとして、テーマを決めて取り組むものとします。

3.「今日あなたは(環境に良いことについて)何をしましたか」プロジェクト

地域のすべての人が、環境に関する活動の中で充実した体験・経験を得て、自主的な環境活動を進めます。

また、地域の事業者の方をはじめとして、地域の方が、どのような活動をしているのか、見える化します。

4.精華里地里山×子ども・町民・事業者プロジェクト

地域の里地里山の保全・活用に関する取り組みの推進及びそれらの魅力・文化を町民へ伝えていくための活動を進めます。

5.環境への一歩とつながりを育むプロジェクト

地域のすべての人が、地域の環境を守り育てるまちづくりを実現するために、多様な主体が連携可能な仕組みづくりを行います。

 

 

この記事に関するお問い合わせ先

健康福祉環境部 環境推進課
〒619-0285 京都府相楽郡精華町大字南稲八妻小字北尻70番地

電話番号:0774-95-1925
ファクス:0774-95-3973
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更新日:2021年06月21日