「レイプドラッグ」から身を守ろうvol.136(令和6年3月号)

年度の変わり目となり、飲食機会の盛んな時期ですが、卑劣な性犯罪が息を潜めています。令和2年度内閣府「男女における暴力に関する調査」では、4.1%の人が「無理やりに性交などをされた被害経験」があり、その約1割の被害者は「飲酒や薬物などにより意識がなかった・もうろうとしていた」という状況下で被害に遭っています。一体どんな場面で、どんな薬物が使用されているのでしょうか。

悪用される薬は身近な薬

 性的暴行をする目的で悪用される薬物(レイプドラッグ)の多くは、病院で処方される睡眠薬などの身近な薬であり、手軽に入手しやすく、証拠が残りにくいといわれます。しかし、薬を飲食物に混ぜて相手の意識をもうろうとさせ、抵抗できない状態にして性的行為に及ぶことは性暴力であり立派な犯罪です。

被害は日常場面でおきている

 被害は、「カラオケでトイレに立った後、残っていた飲み物を飲んだら意識がもうろうとして・・・」「お酒をすすめられ、断れずに飲んでいたら急に体がだるくなり・・・」「知り合いからよく効く頭痛薬と言われて飲んだら、体がだるくなり・・・」などの場面で、同意のない性的行為をされたり、動画に撮られたりすることが報告されています。被害者は意識のないまま会話したり、いつもと違う行動をしたりしますが、薬物の影響で、その時の記憶がなくなってしまうこともあります。

 被害に遭わないようにするには、「飲み物を飲み切ってから席を立つ」、「怪しいと感じたら口にしない」、「他人から渡された薬は飲まない」など、警戒心を持つことが大切です。

何かおかしいと感じたら

 何かおかしい、いつもと違うと感じたら被害を疑ってください。もしも被害に遭ってしまっても、それはあなたの責任ではありません。あなたの望まない性的行為は性暴力です。記憶があいまいだったり、うまく話せないからと言って相談することをあきらめないでください。そして、心身への影響や証拠保全の面からも、できるだけ早く相談してください。

相談先

 相談窓口では、被害に遭われた方の意思を尊重し、不安に寄り添った支援がすすめられます。

京都府警性犯罪被害相談

電話 #8103 または 075ー411ー0110

京都SARA(京都性暴力被害者ワンストップ相談支援センター)

電話 #8891 または 075ー222ー7711 年中無休

この記事に関するお問い合わせ先

住民部 人権啓発課
〒619-0285 京都府相楽郡精華町大字南稲八妻小字北尻70番地

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更新日:2024年03月01日