メディアの影響に要注意 男女共同参画ミニ通信vol.54(平成29年5月号)

テレビや新聞・インターネットなどメディアから得られる情報には、偏った情報や悪意のある情報も混じっています。しかし、私たちはメディアから物の見方や考え方・行動のしかたまで大きな影響を受けています。メディアの特性を理解して使いこなし、メディアで流れる情報を取捨選択して活用する能力を「メディア・リテラシー」といいます。メディアの情報をうのみにせず、誰が、どんな目的で、何を伝えようとしているかを考えて、情報を主体的に活用することが大切です。

メディアの影響の怖さ

「子どもを寝かしつけた後、洗濯物を片付けた」「その子はお気に入りの青い靴をはいてサッカーをした」と聞くと、あなたはどんな情景を思い浮かべますか。実はこれは父親と女の子の描写です。好きな色やスポーツは人それぞれ、一概に性別では決められません。家庭内の役割も、性別にかかわらず家族で分担している家庭もあります。
しかし、家事育児をするのは女性、青色やサッカーを好むのは男の子というイメージを持つ人が多いのではないでしょうか。なぜなら、そのようなイメージの映像や会話がメディアにはあふれているからです。
性別によって好みや行動の仕方を規定するような情報に日々触れていると、それは知らず知らずのうちに私たちの潜在意識に染み込んでいきます。そして、そのイメージにあてはまらないものを受け入れにくくなります。ここに、日常的に目や耳に入るメディアの影響の怖さがあります。

大切なメディア・リテラシー

メディアには「女性は家庭を守り、男性は働いて一家を支える」「男性は女性をリードし、女性は男性に従う」といった昔ながらの性別役割意識に基づく表現がまだ多く見られます。そうした「男(女)はこうあるべき」という性別役割意識が強いと、夫婦や恋人といった親密な関係に主従関係を持ち込みやすくなります。そこで一方が優位に立って他方を思い通りに支配しようとすると、DV(ドメスティック・バイオレンス)が起こりやすくなります。
メディアから影響を受けずに生活することは現代では困難です。メディアの影響を受けていることを自覚し、メディア・リテラシーを身につけて、メディアで描かれる女性像・男性像にとらわれて生き方の選択肢を狭めることのないようにしましょう。  

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更新日:2019年04月07日