女性の健康と生き方 男女共同参画ミニ通信vol.50(平成29年1月号)

女性は妊娠や出産をする可能性があるなど、生涯にわたって男性とは異なる健康上の問題に直面します。具体的には、月経・妊娠・出産・不妊・婦人科疾患・更年期障害をめぐる問題などです。知識がないばかりに女性が体を痛めて将来に渡って健康を損ねることを防ぐには、女性の身体について女性も男性も正しい知識を持っておくことが大切です。

リプロダクティブ・ヘルス・ライツとは?

すべてのカップルと個人には、子どもを持つか持たないか、子どもの数、出産の時期や間隔を、自由かつ責任をもって決定でき、そのための情報と手段を得ることができる権利があります。これを「性と生殖に関する健康・権利」または「リプロダクティブ・ヘルス・ライツ」といいます。これは1995年の第4回世界女性会議(北京会議)で明記された人権ですが、なぜこの権利が必要なのでしょうか。
数十年前の日本では、女性が主体的に自分の意志で性や生殖について選ぶことは難しいことでした。家制度の中で女性の人権は軽視され、後継ぎの男子を産むことが女性の使命とされ、子どもが産めなければ一方的に離縁されることもありました。避妊に対する知識がなく、夫の協力も得られず、毎年のように妊娠と出産を繰り返したり、妊娠出産期も十分な休養が取れずに命を落としたりすることもありました。子どもの数も、出産の時期や間隔も、当の女性ではなく家や夫にその主導権がありました。
リプロダクティブ・ヘルス・ライツを手にしているはずの現在ですが、女性が主体的に自分の人生を選び、性生活や避妊、出産について意見を言えているでしょうか。現実には、望まないセックス、男性まかせの避妊、予期せぬ妊娠、といったことが日々起きています。

正確な知識が力になる

妊娠を望まないなら避妊が必要です。ピルは誤りなく飲めばほぼ100%の避妊効果がありますが、コンドームの避妊効果は不確実です。レイプ被害にあったり避妊に失敗したりした時には、72時間以内ならば服薬による緊急避妊という方法もあります。性感染症予防にはコンドームが欠かせません。
一方、女性が妊娠出産できる期間は限られています。卵子の老化により女性が自然妊娠できる確率は30代半ばから急速に低くなります。また、ひどい生理痛や、過度な運動による無月経が不妊につながることもあります。
望まない妊娠を避け、妊娠・出産したい時にはその願いがかなえられるように、正確な知識を身につけましょう。    

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更新日:2019年04月07日