男女平等度合い 日本104位 男女共同参画ミニ通信vol.30(平成27年5月号)

世界情勢の改善に取り組む、世界経済フォーラムという独立した国際機関があります。ここでは毎年、世界各国の男女平等の度合いを指数化した「ジェンダー・ギャップ指数」を発表しています。「経済」「教育」「政治」「健康」の4分野での男女格差を総合して割り出す同指数。2014年の日本の順位は142カ国中104位でした。

「ジェンダー・ギャップ指数2014年」で1位アイスランドと104位日本の指数を分野別に比較したグラフ

生かされている?女性の力

上のグラフで0が示すのは完全不平等、1は完全平等です。日本は「健康」と「教育」では平等に近いですが、「経済」と「政治」の分野では指導的な立場の女性が少ないことから、数値が低くなっています。
一方、高い数値を示している「教育」「健康」の分野でも、果たして女性の貴重な力は生かされているでしょうか。日本で「研究者」と呼ばれる人のうち、女性は2割を下回っています。この数字は諸外国に比べ、極端に低いです。研究者がさまざまな分野で研究・開発することで、私たちの生活はより豊かになり、発展していきます。
このような分野で女性の割合が少ないままで、男女等しくそれぞれの力や知恵を社会に生かしているとはいえません。

仕事は「時間」から「質」へ

女性の研究者が少ない理由として「家庭と仕事の両立が困難」「育児期間後の復帰が困難」であることが挙げられます。現在日本では、長時間労働を見直し、生活と調和が取れた働き方を推奨する考えが浸透しつつあります。しかし、短時間で質の高い仕事を評価する仕組みの構築や、仕事を代替えできる体制づくりは、まだまだ整備されていません。
日本の高等教育(大学、大学院など)では、女性の在学率は緩やかながらも上昇しています。その割合や受けた教育を生かす意味でも、研究者のみならず、職場で指導的な立場の女性が増える余地はあるといえます。
男女共に多様で柔軟な働き方が可能な環境をつくり、能力を生かし合うことで、男女共同参画社会の実現に一歩近づくのではないでしょうか。

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更新日:2019年04月22日