行政評価の取り組み(平成22年度)

精華町では、行財政改革の一環として、限られた行政資源(ヒト・モノ・カネなど)をうまく組み合わせた効果的・効率的な行政運営を目指し、行政評価の取り組みを進めています。 ここでは、行政評価とはどのようなものか説明するとともに、精華町での取り組みを紹介します。

 

1.行政評価とは

行政評価とは、行政の活動(仕事)の実績を振り返ることで、どのような課題が残り、どのような成果が得られたか、ということを明らかにし、その結果を次の取り組み(次年度の仕事)につなげていくことができる手法です。 発祥は、1980年代の英国などで発展した(注釈1)NPM(ニュー・パブリック・マネジメント)の考え方で、国内では、1995年に三重県ではじめて導入されました。現在では、全国の多くの自治体で、それぞれの個性に応じた行政評価の取り組みが進められています。

 

(注釈1)NPM(ニュー・パブリック・マネジメント)
民間の企業経営手法を行政分野に導入し、より効率的で質の高い行政サービスの提供を目指すという考え方です。「新公共経営」ともいわれます。

 

全国の行政評価の導入状況

全国の行政評価の導入状況

2.行政評価を取り組む意義

わが国では、右肩上がりの経済成長が終わり、安定した税収が見込めなくなったことで、これまでのような前例踏襲的な行政運営が厳しくなり、この局面を打開するためには、限られた行政資源を無駄なく活用していくことが重要になりました。 これまでは、予算重視の運営、つまり、一つの行政活動にどれだけの予算を投入するかということに注目していました。しかしこれからは、予算とともに成果も重視した運営、つまり、一つの行政活動がどれだけの予算で、どれだけの成果を上げたか、あとどれぐらいで目標を達成することができるかということに注目し、その結果を次の行政活動につなげていくことを重視しなければなりません。いわば、「最小の経費で最大の効果を上げる」ことが重要であり、その実現のため、行政評価に基づく(注釈2)「PDCAマネジメントサイクル」を行政経営に組み込み、うまく進めていかなければなりません。

 

(注釈2)PDCAマネジメントサイクル
マネジメントサイクルを構成する4段階の頭文字をつなげたもので、<1>Plan(計画)&rArr;<2>Do(実行)&rArr;<3>Check(評価)&rArr;<4>Action(改善)の順に、1周したら、最後のAction(改善)を次のPDCAサイクルにつなげ、継続的に改善しながら行政活動を進めるという考え方です。

 

PDCAマネジメントサイクル

PDCAマネジメントサイクル

3.精華町の行政評価の取り組み

行政評価を導入する一般的な目的としては、「職員の意識改革」、「説明責任遂行の向上」、「改善・改革のツール(道具)としての活用」があります。それらに加え、厳しい財政状況を脱しているとは言い切れない精華町では、「自立可能な行財政の確立」、「選択と集中の一層の強化」という目的も掲げています。PDCAマネジメントサイクルに倣い、決算における事務事業や施策の成果の分析と総括した結果を、以降の「予算編成」へも活用できるよう制度設計しています。 個々の事務事業の総括には「事務事業評価」を、各事務事業を束ねた施策の総括には「施策評価」を実施し、2段階の行政評価を進めています。

 

※精華町の行政評価の取り組みのポイント <1>Plan(予算の編成)⇒<2>Do(事務事業の執行)⇒<3>Check(事務事業・施策の実績の評価)⇒<4>Action(評価結果に基づく次年度予算の編成、今後の方針の検討)の順に取り組みを進めます。取り組み内容については、住民の皆さんへの公表をはじめ、議会や監査での資料として活用しています。

 

精華町の行政評価の取り組み

精華町の行政評価の取り組み

平成18年度以降、段階的に進めている「事務事業評価」では、行政活動の基礎的な最小単位である個々の事務事業について、その実績と成果を分析し、課題や問題点を明らかにした上で、それに対する改善案を提起しています。 平成22年度決算から導入した「施策評価」では、事務事業を束ねた単位である施策について、指標からみた成果と課題を分析するとともに、施策の成果や事務事業の構成の妥当性を検証したうえで、施策の今後の方向性を導き出しています。「施策評価」は、中長期で達成すべき施策目標について毎年度の進捗管理や、施策を構成する事務事業の優先順位付け、新たな事業の立案と既存事業の見直しを行う際に、より大局的な視点での政策展開をすることができるツール(道具)として活用が期待されます。

 

精華町の行政評価の取り組みは、緒に就いたばかりで、改善の余地は多分にあります。今後も、よりよい行政経営を展開することができるよう、行政評価の取り組みを進めるとともに、住民の皆さんに分かりやすい資料の作成に努めていきます。

 

関連リンク

 

この記事に関するお問い合わせ先

総務部 企画調整課 未来企画係
〒619-0285 京都府相楽郡精華町大字南稲八妻小字北尻70番地

電話番号:0774-95-1900
ファクス:0774-95-3971
​​​​​​​メールフォームによるお問い合わせ

更新日:2019年03月15日