平成20年度に海外体験補助金を受けた方

◆吉本 貴史 さん
留学先:カナダ・バンクーバー バンクーバーキャリアカレッジ
留学期間:平成20年6月30日~平成21年7月29日

 外国語大卒で英語には自信があったのですが、実際にカナダに行って英語が「出来る」と「話せる」の違いを身にしみて感じさせられました。どんなに勉強しても上達できず、悩んでいた時に出会ったのが「Practice Makes Perfect」(習うより慣れろ)ということわざで、今でも自分の心に強く残っている言葉です。ヘタクソでもいいから失敗を恐れずにとにかく続けていくことが大切です。思えば、学校の先生の中にはほとんど宿題を出さず「家で勉強するよりも、外に出て人と話しなさい」という先生もいました。ひたすら机に向かって勉強するのは日本でも出来ることであり、わざわざ海外でやる必要はありません。そこでしかできない体験をすることが留学で一番重要な事であると感じています。それに友達とバーでお酒を飲みながら、遊びながら、ショッピングをしながら、楽しんで英語を身につけていったので英語の勉強を「やらされている」と言う感覚はありませんでした。日本と違い、バーでは初対面の外国人が平気で話しかけてきたり、自分の生い立ちを話してくれたりするのですぐに仲良くなれました。もちろん英語を身に付けに来ているのは日本人だけではありません。中国人や韓国人、メキシコ人や台湾人など、いろいろな国から生徒が来ていたので、ある程度英語に慣れてきた時に、お互いの母国語や文化を英語で教え合いながら異文化コミュニケーションを深めていきました。その結果、初対面の韓国の生徒に韓国語で自己紹介をしたら、一気に親近感を持たれて仲良くなれました。誰の監視もない第三国のカナダで韓国の友達と話をしていると、母国では言えない韓国人の本音を聞くことができ、いい意味で大きくイメージが変わりました。これも海外に行き、実際に触れ合ってみないと分からない事だと思います。

 

◆石井 聖己さん
留学先:フィンランド・ラハティ ラハティ応用科学大学
留学期間:平成20年9月1日~平成21年5月31日

デザインについて

 多くのものにバウハウスからの機能主義的な思考が多く見られました。しかし産業的な印象だけではなく、それに加えられたクラフトマンの精神が見受けられ、暖かい印象のデザインが多かったように思います。デザイナーの社会的役割は大きく、その必要性は社会に広く認知されていました。

生活

 多くの人が英語を話せます。それは、子どものころから見ているテレビ番組の多くが英語で流れているためです。

 また日本に帰ってきて感じたことは、フィンランドは物が少ないということです。日本には無駄なものがあふれすぎており、これと比べ本当に必要なものだけがあるという印象でした。

 環境に対する配慮が充実しており、ペットボトルや缶などはデポジット制になっており、確実にリサイクルされています。セカンドハンドショップも町中にあふれており、物を捨てるということが極端に少ない社会だと感じました。

 社会保障が充実しており、老人や子ども、身体障害者や学生の権利がかなりしっかりと認められています。そのお金は税金でまかなわれているため、消費税を例にとっても22%もあります。

 インターネットも充実しており、ほとんどの公共の場に無線ランがとんでいます。

 水道水にフッ素が入っており、虫歯になりにくくなっています。

風土・気候

 冬は日照時間が極端に短く、気温はマイナス25度あたりまで下がりましたが、室内はセントラルヒーティングで完全に温度が一定に保たれており、快適に過ごせました。シャイな人が多く、日本人と似ている部分が多々あります。親日家も多いです。

感想

 非常に有意義な時間を過ごせました。日本に暮らしているだけでは見えにくい日本の良さや悪さが海外に住むことによって実感できました。また海外の方から見た日本というのも知ることができて良かったです。この経験を今後の社会活動に生かしていきたいと思います。

 

辻谷 真剛さん
留学先:中国・西安市 西安交通大学国際教育学院
留学期間:平成21年2月27日~平成22年1月31日

 一昨年定年退職を迎え、やっと自由な時間ができ、念願であった中国留学が叶いました。大学時代4年間中国語学科で勉強したものの、会社では殆ど使う機会がなく忘れている部分が多々ありました。

 中国・陝西省にある西安交通大学に一年間語学留学することになったのです。この大学は中国でも十本の指に入る理系の大学で、国家重点大学の一つです。私は国際教育学院の中国語研修クラスに入りました。クラス編成は、初級・中級・上級クラスに分かれ、合計5つのクラスに分けられ、各人のレベルチェック後、私は前期は中級で後期は上級クラスになりました。各クラス15、6人で、ドイツ、フランス、米国、カナダ、ロシア、タジキスタン、ポーランド、スウェーデン、ベトナム、韓国、モンゴル等からで中国語をマスターし今後の仕事等で役立てたいと言う若者達で構成されていました。

 授業は中国語で行われ、当初は50%程度しか理解出来ませんでしたが、後期は80%ほど理解出来るようになり、日常会話もほとんど不自由しなくなりました。

 夏休みは45日間ほどあったので旅行にも出かけました。移動は全て鉄道と長距離バスでかなり体力は要りましたが車中ではいろんな人達と交流が出来、本当に楽しい旅になりました。当初、北西部の新疆ウイグル自治区へ行く予定でしたが、出発直前の7月5日にウルムチで暴動が発生した為、急遽変更し南部へ行くことにしました。南部の主要な地域は殆ど踏破し、隣国ラオスまで足を延ばしました。

 また帰国前には極寒の地ハルピンまで34時間の列車の旅もしました。行く先々での様々な人達との出会いは一生忘れられないものになりました。

 本当に中国大陸は想像以上に雄大でした。大陸の様な大きな包容力のある人間になりたいものだと感じました。

 これからはもっともっと中国語のレベルアップを図り、中国の歴史・文化等を奥深く理解していきたいと思っております。

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更新日:2019年03月15日