令和7年 町長から職員への年頭訓示

1.はじめに

皆さん、新年、明けましておめでとうございます。

令和7年の年頭にあたり、謹んで新年のご挨拶を申し上げ、職員の皆さんに訓示を行います。

三原議長様をはじめ、町議会議員の皆様、町内各種団体の皆様、相楽広域行政組合の皆様、ほか、多くの皆様のご臨席を賜りまして、心より、お礼を申し上げます。

今年も、役場の館内テレビ放映を行っていますので、職場で業務に従事されている職員の皆さんには、仕事をしながら、耳を傾けていただけたら幸いです。

まずは、新年早々に発生した、車両火災に出動していただいた消防や、水道本管漏水への迅速な対応をいただいた水道、そして、年末から年始にかけて、ごみ収集とその処理、日直業務、相楽広域行政組合での休日応急診療所など、町民の安全・安心のため、業務にあたっていただいた職員の皆さん、本当にご苦労様でした。

今年の年末年始は、長い休みとなりましたが、職員の皆さん、大いにリフレッシュできましたか。有意義に過ごしていただけたでしょうか。

今年も、こうして職員の皆さんと共に、新たな年を迎えられたことを、大変、嬉しく思います。

2.昨年を振り返る

さて、昨年を振り返りますと、元旦に発生した能登半島地震を皮切りに、全国各地で地震や台風などの自然災害が相次ぎ、大きな爪痕を残した一年でありました。

8月には、宮崎県の日向灘沖での地震により、「南海トラフ地震臨時情報・巨大地震注意」が初めて発表されました。

南海トラフ地震では、精華町の最大予測震度は「6強」になると示されています。

震度「6強」の揺れで何が起こるか、能登半島地震の例を見れば明らかであります。

道路施設の損壊はもちろん、上下水道施設の被害が長期にわたり住民生活に困難を強いたわけであります。

ほぼ確実に起こるとされる大震災への備えを進めなければなりません

また、昨年は10月の衆議院総選挙で与党が過半数割れに追い込まれるという事態が生じました。

国政は不安定さを増しており、今後、国の予算いかんによっては、町政への影響も懸念されます。

こうした中で、昨年は民主主義の根幹を成す「選挙」に注目が集まった一年でもありました。

衆議院総選挙と兵庫県知事選挙では、従来からのマスメディアと新たなSNS、それぞれの影響力のせめぎ合いの様相にも注目が集まりました。

「報道しない自由」や「切り抜き」という言葉が問題にされ、何が真実なのか、どうすれば真実にたどりつけるのか、私自身、戸惑うことが何度もありました。

時代は大きく変わってきたと実感します。

今年の5月には、本町でも町議会議員選挙を控えています。

時代に即した選挙制度や選挙執行について大いに議論が進むことを期待しています。

一方、昨年は、大いにスポーツに湧いた一年でもありました。

夏には、パリオリンピック・パラリンピックが開催され、日本人選手のメダルラッシュに湧きました。

10代の若い選手の活躍が目立った一方で、馬術では「初老ジャパン」が悲願のメダル獲得を果たすなど、経験を重ねた選手の活躍に、私も大いに勇気をいただきました。

アメリカのメジャーリーグでは、大谷翔平選手の活躍に世界中が目を奪われました。

自らの手で、夢を実現させていくその姿に、多くの日本人が、そして子どもたちが勇気づけられたことでしょう。

また、精華町出身で横浜DeNAベイスターズに所属する松尾汐恩(しおん)選手も、昨年のプロ野球・日本シリーズに出場し、初打席で初安打を記録するなど、夢の実現に向かって着実に歩みを進められており、今後の活躍が大いに期待されます。

3.大きな飛躍の第一歩のために

さて、今年は巳年(へびどし)です。

「蛇(へび)」は脱皮を繰り返し成長することから「復活や再生」の象徴とされ、新しいことが始まる年になると言われています。

本町は今年、町制施行70周年の節目を迎えます。

皆で70年間のまちづくりの歩みを学び直し、さらなる飛躍を遂げるために、新たな一歩を踏み出す年にしたいと考えています。

今年、庁舎リニューアルの第一弾と、防災保健センターの竣工を迎えます。

第4代町長であった、故・大崎元町長の遺言により、庁舎4階は、将来の「予備スペース」であり、使うことは「ご法度」とされてきましたが、いよいよ活用する時が来ました。

今から四半世紀前、この役場庁舎での業務開始に合わせて、当時の中堅職員たちが中心となり、「学研都市にふさわしい住民サービス」を目指して取り組み、現在の総合窓口サービスを実現させました。

今回の庁舎4階整備と防災保健センター建設を機に、私たちは、住民の皆さんに向けて、この役場をどのようにリニューアルさせようとしているのかが問われています。

今一度、庁舎の建設理念に立ち返り、今の時代にふさわしい、そして最先端を行く「学研都市精華町」にふさわしい住民本位の窓口サービスと、誰もが働きやすい快適な職場環境づくりを実現させて欲しいと考えています。

今回も四半世紀前と同様、次の時代を担う中堅職員の皆さんの奮闘を期待しています。

一方、昨年末に造成工事が完了した学研狛田東地区では、様々な事業所の建設がいよいよ始まります。

この新しい街にふさわしい名前を決定しなければなりません。

最寄り駅となるJR下狛駅前整備も並行して進める必要があります。

当初の整備から30年近くが経過した祝園駅周辺についても、京阪奈新線延伸を見据え、再整備を検討していく時期に差し掛かっています。

町制施行から70年の節目を迎え、今一度、まちの現状を見つめ直し、我々は何を為すべきか、考える機会としていただきたいと思います。

ところで、皆さん、昨年末に公開した「せいかまちづくりフォーラム」の動画をご覧になられたでしょうか。

このフォーラムは、第6次総合計画の進捗管理に住民参画を得るための取り組みとして、本町のまちづくりについて、職員が自ら動画などを交えて住民の皆さんにわかりやすく発表する取り組みです。

出演者の皆さんには、自分の担当以外の政策について学び、現状を調査し、あるべき方向を示して発表する、合わせて、動画制作を含めたプレゼンスキルを身に付けてもらいます。

この動画を見て、我こそはと考える39歳以下の中堅・若手職員の皆さん、積極的に今年のフォーラム発表に応募してください。

また、「まちづくりフォーラム」に限らず、失敗を恐れず、様々な取り組みに果敢にチャレンジして欲しいと思います。

未踏の領域へのチャレンジ精神こそ、精華町職員として受け継いでほしいマインドであり、イノベーションを起こせるマインドです。

今年は、職員の皆さんが、自分の殻を突き破り、新たな一歩を踏み出す年、「精華町のイノベーション元年」となることを期待しています。

4.むすびに

私の思いはこれぐらいにしまして、皆さん、今日から仕事始めであります。

今年は、大阪・関西万博に合わせ、学研都市内で「けいはんな万博2025」が開催されます。

開催期間中は、「けいはんなアバターチャレンジ」など様々な取り組みが計画されており、本町としても、せいか祭りを10月に前倒しで開催するなど、大いに盛り上げていきたいと考えています。

職員の皆さんにおかれましては、それぞれ創意工夫を凝らし、この機会を活用して1人でも多くの方々に精華町を訪れていただき、学研都市精華町のPRにつなげていただくようお願いします。

最後になりましたが、今年一年、どうか健康第一で頑張っていただき、精華町の未来に向け大きな飛躍の年となるよう、心から祈念いたしまして、年頭の訓示といたします。

ありがとうございました。

令和7年1月6日       

精華町長 杉浦 正省

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更新日:2025年01月07日