令和6年 町長から職員への年頭訓示

1.はじめに

年頭訓示を始めます前に、ここにお集りの皆さんと共に、元旦に発生した「令和6年能登半島地震」でお亡くなりになられた方々へのお悔やみと、被害に遭われた方々へのお見舞いを申し上げたいと思います。

また、被災地に物資を届けようとしていた海上保安庁の航空機と旅客機との衝突事故はたいへん痛ましく、心より哀悼の意を表したいと思います。

悲しい年明けになりましたが、私たちはできることをしっかりと務めなければなりません。

それでは、改めまして、皆さん、新年、明けましておめでとうございます。

令和6年の年頭にあたり、謹んで新年のご挨拶を申し上げ、職員の皆さんに訓示を行います。

三原議長様をはじめ、町議会議員の皆様、相楽広域行政組合の皆様、そのほか多くの皆様のご臨席を賜りまして、心より、お礼を申し上げます。

今年も、外部職場へのインターネット配信に加えて、役場庁舎内のテレビ放映を行っています。

各職場で業務に従事されている職員の皆さん、自席で仕事をしながら、耳を傾けていただけたら幸いです。

まずは、元旦の地震の災害救助に出動した消防や、濁り水対応で夜遅くまで対応いただいた水道、そして、年末から年始にかけて、ごみ収集とその処理、日直業務、休日応急診療所の運営など、町民の安全・安心のため、業務にあたっていただいた職員の皆さん、本当にご苦労様でした。

今年も、こうして職員の皆さんと共に、新たな年を迎えられたことを、大変、嬉しく思います。

2.昨年を振り返り思うこと

さて、昨年を振り返りますと、コロナ禍からの脱却に期待が高まっていたところ、国内外を通じて残念な出来事が絶えませんでした。

収束の糸口が見えないロシアとウクライナ、そしてイスラエルとハマスの戦闘、止まらない隣国北朝鮮によるミサイル発射、そして、国内では、ビッグモーターの保険金不正請求、ダイハツの認証試験不正、旧ジャニーズ事務所での性加害問題、宝塚歌劇団でのパワハラ問題、そして、年末には政治資金パーティーでの裏金問題など、様々な不祥事の報道であふれ、多くの国民の信頼が損なわれてしまいました。

一方、スポーツ界では、WBCでの日本代表・侍ジャパンの優勝や、阪神タイガースの38年ぶりの日本シリーズ優勝など、特にプロ野球界での活躍が目立ちました。

そんな中で、皆さんもよくご存じだと思いますが、大リーグの大谷翔平選手の活躍には、心が大きく動かされました。

年末から、彼が日本の小学生たちに送ったグローブが、国内全ての小学校へ届き始めているようです。

大谷選手は、学校宛に同封した手紙に、「次の世代に夢を与え、勇気づけるため」と記したそうですが、子どもたちにとって「夢」や「勇気」こそ、人生を前向きに生き、社会を発展させる源であり、子育てや教育の最も大切な原点だと、改めて気づかされます。

学研都市精華町が誇るべき「子どもを守るまちづくり」の子育てや教育においても、このことを忘れず、取り組んでいきたいと考えます。

3.精華町の新時代を切り開く

さて、新しい年を迎えるにあたり、いま精華町のまちづくりがどのようなチャンス、そして試練に直面しているか、皆さんと共有したいと思います。

何がチャンスか、やはり一番は、精華町にとって学研都市建設の大詰めとなる、学研狛田地区の開発です。

学研狛田東地区では、今年中には造成工事が概ね完了し、来年には、新たな企業立地も始まる見込みです。

また、概成している学研精華・西木津地区でもさらなる土地活用が進み、新たなデータセンター立地の可能性が出てきました。

「自立のまちづくり」の早期実現に向け、確かな前進が期待されます。

令和6年度には、遅れている学研都市への鉄道アクセスやクラスターを相互に結ぶ公共交通について、京田辺市と木津川市との3市町と京都府とで、学研都市京都府域の「地域公共交通計画」を策定しようということになりました。

京阪奈新線新祝園ルートの実現に向け、引き続き、着実に取り組みを進めていきたいと思います。

一方で、厳しい試練にも曝されています。

光台での企業立地をめぐり、これまで築いてきた調和のとれたまちづくりの根幹をゆるがす環境汚染が懸念されています。

地元精華町こそが、誰よりも強い思いを持ち、関係者間の協力で問題解決が図られるよう努めなければなりません。

また、我が国を取り巻く安全保障は厳しさを増し、ついには基地を抱える本町にも火薬庫の増設という形で影響を及ぼしてきました。

何よりも住民の安全を守る立場で、基地の安全をこれまで以上に求めていかなければなりません。

このように新年の精華町を待ち受けている課題に立ち向かい、職員の皆さんの力で、新時代を切り開いていきたいと思います。

精華町行政の強みは、不可能を可能にするというイノベーションを起こす力にあったと思います。

今後、数年の間で、大きく世代交代が進みます。

私の2期目の町政は、新たな時代の担い手の皆さんが、イノベーションを起こす力をしっかり受け継ぎ、伸ばしてもらうためにもあると考えています。

どうか皆さん、今という時代をしっかりと認識し、絶えざる切磋琢磨で、新時代を切り開く力を身に付けていきましょう。

4.むすびに

私の思いはこれぐらいにしまして、皆さん、今日から仕事始めでありますが、私から職員の皆さんにお願いがあります。

2期目の初日にお話したことですが、精華町の職員は、挨拶を大事にしてほしいと思います。

「おはようございます」

「こんにちは」

「お疲れさまです」

「ありがとう」

職員同士はもちろん、役場を訪れたお客様皆さんに、元気で明るい声で挨拶に取り組んでください。

職員一人ひとりに、職場を、そして役場を、元気に、明るくする責務があります。

皆さん、今日から実践してください。お願いします。

最後に、今年も職員の皆さんには、何かとご苦労をおかけすることになるかと思いますが、今年一年、どうか健康第一で頑張っていただき、大きな飛躍の年となるよう心から祈念いたしまして、年頭の訓示といたします。

ありがとうございました。

令和6年1月4日       

精華町長 杉浦 正省

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更新日:2024年01月05日