祝園神社の「いごもり祭」

祝園の居籠祭  [府指定無形民俗文化財]

祝園神社は、崇神天皇に敗れた武埴安彦(たけはにやすひこ)の亡魂を鎮めるため、春日大明神を勧請して創立したと伝わっており、正月に行われる居籠祭(いごもりまつり)は、奈良時代の起こりと伝えられる神事で、「音無しの祭」ともいわれる天下の奇祭として京都府の無形民俗文化財の指定を受けています。

毎年、年が明けて最初の「(さる)」の日から、3日間に渡って行われます(一月に申の日が3回ある年は中の申になります)。
2日目に大松明(おおたいまつ)を先頭に祭場へ向かう「御田の儀」が、3日目には竹で邪鬼をかたどった綱を引きあう「綱曳の儀」という神事が行われます。なお、1日目に行われる「風呂井の儀」は非公開となっており、見ることはできません。

 

かつては祭りの間、住民は神を迎えるため、決して音をたてないように、家の中に籠ることになっていました。開閉の音がしないよう扉は開けたまま、料理は一切せずに作っておいた精進料理を食べ、水もくみ置きしておいたそうです。また、牛や馬などの家畜は、期間中は遠くの親類に預けたと言います。
静まりかえった冬の夜、大松明を持って、神主らの一行がさまざまな儀式をとりおこなう様子は、とても神秘的です。

現在は、物音を立てないよう工夫する風習はすたれてきましたが、祭は絶えることなく受け継がれています。新春に神様を敬う気持ちは、地域にしっかりと根付いているのです。

見学案内

■2日目「御田の儀」… 午後7時頃より
■3日目「綱曳の儀」… 午後3時頃より

※祝園神社および周辺地区内には、駐車場・駐輪場等はありません。見学される際は、公共交通機関または祝園駅・新祝園より徒歩(20分程度)等でお越し下さい。

いごもり祭

2日目におこなわれる「御田の儀」の大松明

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更新日:2019年03月15日