門脇文庫について
図書館では、歴史学者で日本古代史研究の第一人者であった故・門脇禎二先生の所蔵図書および研究資料を収蔵しています。門脇先生には、精華町史編纂事業の監修を務めていただいたご縁などもあり、ご遺族から精華町へ図書や研究資料など、約1万冊をご寄贈いただきました。
精華町では、この貴重な資料を広く活用するため、平成25年10月1日(火曜日)に開設式を行い、図書館2階閲覧室に「門脇文庫」を開設しました。
門脇文庫のコーナーには、門脇先生の著書や編集・監修された図書を配架しています。また、先生が書き込みをされた図書や自筆ノート、原稿などを展示しています。
門脇先生のお仕事やお人柄を多くの方に知っていただき、先生が遺された豊かな知の財産を皆様に活用していただければと考えています。
門脇 禎二(かどわき ていじ)先生について
略歴
大正14(1925)年 高知県生まれ。
昭和24(1949)年 京都大学文学部卒業
昭和41(1966)年 奈良女子大学教授
昭和50(1975)年 京都府立大学教授
昭和61(1986)年 京都府立大学学長
平成 5(1993)年 京都橘女子大学(現京都橘大学)教授
平成 7(1995)年 京都橘女子大学(現京都橘大学)学長
平成11(1999)年度 京都府文化賞(特別功労賞)受賞
専門は日本古代史で、特に、(1)古代共同体・奴隷制論、(2)「大化改新」否定論、(3)飛鳥論、(4)地域国家論・日本海域史、といった研究テーマに取り組み、新たな視点を提起するとともに活発な論争を交え、研究史上に多大な功績を残されました。
その著作は多数に及び、研究者から古代史ファンまで幅広い層に愛読されています。また、教科書や学習参考書の執筆など、歴史教育の面でも重要な役割を果されました。
研究活動は大学や学界の内部に止まらないもので、『精華町史』や『木津町史』の監修を務めるなど、各地で自治体史編纂に精力的に携わり、地域史研究の進展に大きく貢献されました。
平成19(2007)年逝去。享年81歳。
主要著書
『日本古代共同体の研究』(東京大学出版会、1960年)
『飛鳥―その古代史と風土―』(日本放送出版協会、1970年)
『出雲の古代史』(日本放送出版協会、1976年)
『蘇我蝦夷・入鹿』(吉川弘文館、1977年)
『日本古代政治史論』(塙書房、1981年)
『葛城と古代国家』(教育社、1984年)
『日本海域の古代史』(東京大学出版会、1986年)
『吉備の古代史』(山陽放送、1988年)
『「大化改新」史論』上巻・下巻(思文閣出版、1991年)
門脇文庫 所蔵資料
門脇先生の著作を始め、本は6,820冊、雑誌は約370誌(2,613冊)を所蔵しています(平成30年度末現在)。
以下から一覧を見ることができます。書名等で検索もできます。
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更新日:2020年07月08日