農作業中の熱中症にご注意ください

毎年、全国的に農作業中の熱中症による死亡事故が発生しております。そのため、特に気温が高い日については、熱中症に十分注意して農作業を行いましょう。

8月に入ってからも度々暑さ指数が31(危険)を超え、熱中症が発生しやすい状況が続いています。
また、気象庁の1ヶ月予報でも平均気温が平年より高くなる見通しが示されています。
農作業中の熱中症による死亡事故は過去10年のデータ(全国)では約4割が8月に発生しており、引き続き熱中症対策が重要です。

夏の農作業で心がけること

1.日中の気温の高い時間帯を外して作業を行いましょう

  • 特に70歳以上の方は、のどの渇きや気温の上昇を感じづらくなるので、高温時の作業は極力避けましょう。

2.作業前・作業中の水分補給、こまめな休憩をとりましょう

  • のどが乾いていなくても20分おきに休憩し、毎回コップ1~2杯以上を目安に水分補給しましょう。
  • 足がつったり、筋肉がピクピクする症状がみられたら、0.1~0.2%程度の食塩水(1リットルの水に1~2グラムの食塩)、スポーツ飲料、塩分補給用タブレットを摂取しましょう。
    (注意)市販品を摂取する際は、必ず成分表示をチェックし、適切な量を摂取してください。
  • 休憩時は、日陰等の涼しい場所で休憩し、作業着を脱ぎ、手足を露出して体温を下げましょう。

3.熱中症予防グッズを活用しましょう

  • 屋外では帽子、吸汗速乾性素材の衣服、屋内では送風機やスポットクーラーなどを活用しましょう。

4.単独作業を避けましょう

  • 作業は2人以上で行うか、時間を決めて水分・塩分補給の声かけを行うなど、定期的に異常がないか確認し合うようにしましょう。

5.高温多湿の環境を避けましょう

  • 暑さ指数(WBGT)計、温度計、湿度計で、作業環境を確認しましょう。
  • 作業場所には、日よけを設ける等できるだけ日陰で作業をするようにしましょう。
  • 特にビニールハウス等の施設内は風通しが悪く、早い時期、早い時間から暑さ指数(WBGT)が高くなるため、風通しを良くしたり断熱材を活用しましょう。

熱中症が疑われる場合の処置

1.暑い環境で体調不良の症状がみられたら、すぐに作業を中断しましょう

代表的な症状は以下のとおりですが、熱中症には特徴的な症状がなく、「暑い環境での体調不良」は全て熱中症の可能性があります。

  • 手足がしびれる、冷たい
  • めまい、吐き気がする
  • ズキンズキンとする頭痛がある
  • 汗をかかない、体が熱い
  • 意識の障害がある
  • 体がだるい
  • まっすぐに歩けない

2.応急処置を行いましょう

  • 涼しい環境へ避難しましょう
  • 服をゆるめて風通しをよくしましょう
  • 水をかけたり、扇いだりして体を冷やしましょう
  • 水分・塩分を補給しましょう

 脇の下、両側の首筋、足の付け根を冷やすと効果的です。

3.病院で手当を受けましょう

意識がない場合、自力で水が飲めない場合、応急処置を行っても症状がよくならない場合は、すぐに病院で手当を受けるようにして下さい。

日常生活で心がけること

1.暑くなる前に、熱中症に負けない体作りをしておきましょう

  • 暑さに慣れるため、毎日30分くらい歩く習慣をつけましょう。
  • 暑さに強くなる食べ物を積極的にとりましょう。(ビタミンB1を含む豚肉や卵、カリウムを含むほうれん草やバナナ、クエン酸を含む梅干しやパイナップルなどが効果的です)

2.暑くなってきたら、日々の体調管理に一段と気をつけるようにしましょう

高血圧症・糖尿病等の持病や、睡眠不足・前日の飲酒・朝食の未摂取等は熱中症の発生に影響を与えます。

  • 朝食は作業前に欠かさず食べましょう。
  • 睡眠はしっかりとりましょう。
  • お酒はほどほどにしましょう。(気づかないうちに脱水します)
  • 持病がある場合や体調不良のときは翌日の作業内容の変更などを検討しましょう。

新型コロナウイルスを想定した『新しい生活様式』における熱中症予防について

国から示された「新型コロナウイルスを想定した『新しい生活様式』」で、感染予防の3つの基本である1.身体的距離の確保、2.マスクの着用、3.手洗いや、「3密(密集、密接、密閉)」などの感染症予防の対策を実施されるに当たっては、従来の熱中症対策に加えて以下の点にご注意いただき、これまで以上に予防を心掛けましょう。

1.暑さを避けましょう

感染症予防には冷房中の換気が必要ですが、室内温度が高くなるため、温度をこまめに設定しましょう。

2.適宜マスクを外しましょう

人との距離(2m以上を目安)が確保できて、会話をほとんど行わない場合は、マスクを着用する必要はありません。

気温・湿度の高いときや負荷のかかる作業・運動の際のマスクの着用は、熱がこもったり、呼吸しづらくなることがあるため、周囲の人との距離を十分とった上で、適宜マスクを外して休憩をとりましょう。

3.こまめに水分補給しましょう

4.日頃から健康管理をしましょう

睡眠、食事をしっかり摂り、生活リズムを整えましょう。

体温測定など健康チェックを行い、体調が悪いと感じたら自宅で静養しましょう。

5.暑さに備えた体作りをしましょう

外出自粛の影響で体力の低下や暑さに馴れていない場合は、熱中症のリスクが高くなるので、3密を避けながら適度に運動しましょう。

高齢者、子ども、障害者の方々にたしては、3密を避けつつ、周囲の方からも熱中症予防の積極的な声かけをお願いします。

熱中症患者の搬送や受診される数が減少することで、新型コロナウイルス感染症対応をしている医療機関、消防の負担の軽減につながります。ご協力をお願いします。

熱中症警戒アラートについて

環境省と気象庁は、熱中症の危険性が極めて⾼い暑熱環境が予測される場合に、暑さへの「気づき」を呼びかけ、国⺠の熱中症予防⾏動を効果的に促す「熱中症警戒アラート」は、熱中症の危険性が極めて高い暑熱環境になると、予想される日の前日17時頃または当日朝5時頃に都道府県ごとに発表されます。発表されている日には特に、外出を控える、エアコンを使用する等、また、日中の気温の高い時間帯を外して作業を行うことや作業前・作業中の水分補給、こまめな休憩をとること等の、熱中症の予防行動を積極的にとりましょう。

参考情報

熱中症対策を含む農作業安全対策全般について

熱中症予防グッズについて

熱中症全般について

農業法人等で雇った人の熱中症予防や地域の高齢者等に対する熱中症対策の事例等について

気温に関する予測情報などについて

啓発資料

この記事に関するお問い合わせ先

事業部 農政課 農業振興係・農地保全係
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更新日:2022年08月18日