木津川にほど近い精華町の東部、府道22号(八幡木津線)に沿って走る旧道の小径を、南から北へ。背中に暖かな陽光を感じながら歩きます。
左右に広がる田んぼの上でツイツイと飛び交う鳥たち、風が花の香りを運んできます。祝園の駅を発着する電車の音が近づいて、そして、ゆっくりと遠ざかっていきます。
高低差のある迷路のような道に入ると、どっしりとした長屋門に石垣、白壁の蔵を備えた家々が点在する集落に出合います。旧川西村の菅井地区や植田地区。著名な陶芸家・河井寛次郎(1890~1966)が愛した町並みです。寛次郎はここにほれ込み、京都市内から何度も訪れて散策しました。
時代の最先端を走る研究所が立ち並ぶ「けいはんな学研都市」と、歴史を感じさせる町並みや豊かな田園風景。いずれも魅力的な表情を併せ持つのが私たちのふるさと・精華町です。